ポーピエット とは何か?
ポーピエットは、牛や仔牛の薄切り肉で具材を巻いて焼いた料理のことです。今から約280年前に書かれた、パリの料理人Joseph Saugrainによるレシピ集『La Nouvelle Cuisine』では既にこの料理が存在していたことが確認できます。更に、1756年のブリュッセルの料理人François Foppensのレシピ集『La Cuisinière bourgeoise』にも掲載されています。フランスでは、既に肉詰めされた状態でスーパーに売っていたり冷凍食品コーナーでも見つけられます。下の写真は、日本にも進出している冷凍食品スーパーPicardで買ったものです。
フランスのプロヴァンス地方では、この肉巻きを使った「alouette sans tete アローエット・ソン・テット」という料理があります。これはハーブ入りのトマトソースと共にいただきます。
レシピ紹介
今回は、Marie-Claude Bisson氏の『La bonne cuisine française』のレシピを参考にしています。1997年に出版されたレシピ本で、ルームメイトが持っていたので借りて読んでいたところこのレシピに出会いました。1000ものレシピが収集されているので百科事典のように分厚いです。仔牛肉がスーパーで手に入らなかったので豚のヒレ肉で代用しました。
*豚ヒレ肉がブロックの場合は、薄く1枚120gになるようにカットする
*ロース肉を使うこともできます。
*飾りの黒オリーブとチャイブはレシピに含まれていません・・・チャイブはネギ属の根菜なので、青ネギが代わりに使えます。
作った感想
にんにくとバジルが良く効いています。中のお肉が柔らかいので食べやすくお肉自体に味がついているのでソース無しでも十分に美味しくいただけます。バターで焼くと重いのでチャイブを加えてさっぱりとさせましたが加えたことで私達の味覚よりになったかなと思います。また、白米にも合いますね。(因みにレシピ本の写真はセージが添えられています。)フランスには、日本で買える薄切り肉が売っていないので試していませんが、薄い肉は成功の秘訣なので(以下より)薄切りロース肉は向いていると感じています。
料理の味をワンランクあげるコツ
まず、レシピの中では『より早く美味しく仕上げるために、とても薄い肉を使うこと』と書かれています。
そして、老舗フランスの肉屋さん「despi」のアドバイスでは以下のことが書かれています。
調理する前に
・お肉は焼く30分前に冷蔵庫から出しておくこと
肉質を緩めることでに口当たりを良くします。また、外側と内側の温度に差が無くなり焼き加減が均一になります。
・牛乳に浸す
味を損なわずに肉質を柔らかくし、保水性を保ちパサつきを減らします。これは、乳酸菌のタンパク質分解酵素の働きによるものです。
・バターとオリーブオイルはどちらを使うべきか?
健康のために、バターを減らしたいのであれば2つをミックスして使うことをお勧めします。バターはオリーブオイルになめらかさを加えますが、減らすことによりバターの焦げによる発癌性のリスクを妨げることができます。
牛乳に浸すは、酢豚に使うパイナップルと同じ仕組みだね!一部のタンパク質が分解することで、加熱した時に肉から水分が出ていくのを防ぐんだ。水分が無くなったらそりゃパサつくし硬くなるもんね。でもさ、なんでピザにパイナップルのせる必要あるんだろ…
知らんがな。
まとめ
今回は、フランスの家庭料理「ポーピエット」を紹介しました。仔牛肉は日本で手に入りにくいですが、ヒレ肉や薄切りロース肉でも簡単に作ることができます。短時間で作れて白米にも合うのでメインのおかずにいかがでしょうか?
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