今回は、パスティスの発祥地マルセイユで数種類のパスティスを飲み、各種類の味をまとめてみました。
パスティスとは
パスティスは、マルセイユで飲まれているお酒のことです。原料は一般的に、アニス、フェンネル、甘草、コリアンダーから構成されています。アルコール度数は40度以上でウォッカやテキーラと同じくらい高いのですが、現地人はペタンク(パターゴルフのようなスポーツ)のお供として真昼間から飲んでいます。植物の風味にクセがあるので、好き嫌いの分かれる味です。因みに、水で割る場合はパスティス1に対して5〜7くらいがちょうど良いと言われています。
パスティス51
Patis 51 パスティス51
マルセイユのほとんどのバーやカフェに置いてある王道のパスティス。アニスや甘草の独特な風味がしっかりとしています。水と氷を注ぎ、ゆっくりと堪能しましょう。減ってきたら、水を追加します。パスティスの味が強いので、2〜3回継ぎ足しても薄まった味にならず、濃度による異なった印象を楽しめます。
リカール
Ricard リカール
パスティス51に比べ、甘さは少なく、若干の苦味を伴うキリッとした味わいです。アニス、甘草、ハーブの風味が好きな方に向いています。
Ricard élaboré avec de l’anis issu de plantes fraîches
生のアニスを使用したパスティス
アルプ・ド・オート・プロヴァンス県で栽培される植物を使って作られるこのパスティスは、リカールより軽い口当たりをしています。
ジャノ
le pastis traditionnel トラディショナル
アニスの香りと甘草の甘みが効いていますが、全体的に調和の取れた味となっていて飲みやすいです。シナモンやカルダモン、コリアンダーも入っておりますが、それぞれが目立って感じることはありません。
Pastis BLEU パスティスブルー
美しい青色は、地中海とマルセイユに敬意を表しています。味は、トラディショナルと同じです。
クリスタル・リミナナ
Cristal Anis 45 % vol クリスタル アニス 45度
水を注がずとも、真っ白でクリアな見た目が特徴的です。カルピスに似た味は、パスティス特有のアニスのクセが少なく非常に飲みやすいので、初めて飲む方におすすめです。
カクテル
ペロケ
パスティスをミントシロップと水で割ります。爽やかなパスティスにミントの清涼感が足され、体をひんやりと涼しくしてくれます。シロップの甘さも追加されるので、暑さで疲れている時に最適です。
ノンアルコールシロップ
アルコール入りシロップ
飲みやすいのは?
- ペロケ
- クリスタル・リミナナ
- パスティス51
やはり、アニスと甘草の味に慣れていないと美味しいとは感じにくいと思います。そこで、最初はミントや果物のシロップと合わせたカクテルから飲み始める事をおすすめします。2位のクリスタル・リミナナは、こうした植物のクセが少ないのと、カルピスに似た味わいがするので、シロップなしでも飲みやすいのです。パスティス51は、パスティスの風味は強いけれど、甘さもあるので、植物の苦味を強く感じません。個人的には、しっかりとした味わいで長く楽しめるパスティス51が好きです。
追記
南フランスには、実に様々な種類のパスティスがあります。なので、今後も、商品の特徴や味の感想を写真と共に随時更新していこうと思います。
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